ArmBox 導入事例インタビュー 株式会社 Splash Brothers様
説得力とブランド価値を同時に高める。
直感に頼らないスタートアップが選んだ「魅せる」GIS

株式会社 Splash Brothers
トンネル型洗車機を用いた洗車専門店「スプラッシュンゴー」を展開。取材時点で、直営店1店舗、フランチャイズ店7店舗を運営している。日本ではまだ珍しいトンネル型洗車を通じて、手軽に洗車できる新しい文化の普及を目指し、フランチャイズ展開を進めている。
お客様プロフィール
株式会社 Splash Brothers
取締役
岡村 昌輝 様

Question 01 まず、貴社の事業概要と、岡村様が担われている役割についてお聞かせください。
当社は、トンネル型洗車機を用いたサブスク型の洗車専門店「スプラッシュンゴー」を運営しています。2026年7月時点では8店舗展開しています。
日本で一般的なのは、洗車機そのものが前後に動く門型の洗車機です。一方、欧米では車がベルトコンベアに乗ってトンネルの中を進みながら洗車する「トンネル型洗車機」が主流です。従来の洗車機は1時間に10台前後の洗車能力ですが、トンネル型洗車機では1時間に60台の洗車が可能です。
この方式の洗車機は、日本ではまだ導入事例が少なく、ここにビジネスチャンスを感じて2020年に起業しました。
私の主な役割は、フランチャイズ事業の開拓と、既存・新規のフランチャイズオーナー様とのコミュニケーションです。候補地の分析から事業計画の説明、出店後のフォローまで、幅広く担当しています。
Question 02 日本ではまだ珍しいビジネスモデルを始めるにあたり、出店戦略はどのように組み立てたのでしょうか?
私たちは創業時から「感覚だけで出店場所を決めない、すべて理詰めでいく」と決めていました。
実は、創業メンバーは前職がリクルートなのですが、そこで圧倒的なカリスマ性や直感力で成功していく起業家たちを数多く見てきました。私たちには彼らのような「天才的な直感」はありません。だからこそ、感覚や勢いに頼るのではなく、徹底的にデータに基づく論理的なアプローチで勝負しようと考えたのです。
トンネル型洗車は日本での事例がほとんどなかったため、アメリカでの現地視察、調査を何度も行いました。そこで、交通量、周辺人口、商業施設の集積、店舗への出入りのしやすさなど、繁盛店に共通する条件を整理し、条件に合わなければ、良さそうに見える場所でも出店しないという基準を設けました。
私たちが群馬県を中心に店舗展開を始めたのも、こうした「毎日車に乗るからこそ汚れが気になり、洗車ニーズが高い」というデータに基づく条件に合致していたからです。

Question 03 ArmBoxを導入した背景と、選定の決め手を教えてください。
最大の理由は、フランチャイズオーナー様へのプレゼンテーションにおいて、データに基づいた提案を行い、説得力を飛躍的に高めるためです。フランチャイズへの加盟は、オーナー様にとって約1億円規模の大きな投資になります。以前のように、複数の資料やWebサイトを行き来しながら説明するアナログな手法では、どうしても説得力に欠けてしまいます。ArmBoxであれば、オーナー様の目の前で候補地にピンを立て、商圏や人流などの客観的なデータを一つの画面で瞬時に見せることができます。オーナー様から「ここから少し離れたらどうなる?」といった質問があっても、その場で条件を変えて即座に答えられるため、「なぜここに出店すべきか」という根拠が明確に伝わるようになりました。
次に、スタートアップとしての当社のブランディングを強化できる点も大きな決め手でした。私たちは、オーナー様を現地へご案内する際の車両や、商談室のモニターなどの設備にもこだわり、スマートなブランドイメージを大切にしています。出店提案においても、洗練されたUIを持つArmBoxを使うことで、データを重視したプロフェッショナルな姿勢を伝える「プレゼンテーションツール」としても非常にマッチしていると感じました。
データを重ねて立地特性や既存店舗との位置関係を確認
Question 04 現在、新規出店の検討や、フランチャイズオーナー様との合意形成にArmBoxをどのように活用していますか?
候補地が見つかったら、まず地図上に物件を登録し、商圏人口や人流の規模を定量的に評価しています。
私たちは、これまでに蓄積してきた洗車実績を分析し、売上との相関が高い条件を整理しています。交通量は別のシステムで確認していますが、周辺人口や商圏、人流の可視化についてはArmBoxを活用しています。
例えば、Google マップなどで「この辺りに人が多そうだ」と立てていた仮説が、ArmBoxの人流データを見ることで視覚的に裏付けられます。「なぜここに出店すべきなのか」、あるいは「なぜ見送るべきなのか」を判断するための重要な根拠として役立てています。
店舗数が増えてくると、既存のフランチャイズオーナー様から「近くに新しい店舗ができると、自店舗のお客様が減るのではないか」という不安の声が必ず上がります。
その際、「影響はありません」と口頭で伝えるだけでは、納得していただくのは困難です。ここで、ArmBoxのデータが非常に重要になります。
商圏や人流を確認し、「距離は近くても人の流れが分かれているため、既存店とカニバリ(自社競合)は起こりません」「生活圏が異なるため別の市場として成立します」と、地図と客観的な事実を示しながら説明します。
反対に、既存店への影響が大きいデータが出た場合は、出店を見送る決断もしています。データに基づいた誠実な対応を重ねることで、既存オーナー様にも安心・納得していただきながら、出店を加速できるようになりました。
人流データを比較し、オーナー様への説明や出店判断に活用
Question 05 候補地や案件の管理にも活用されているのでしょうか?
はい。オーナー様へのプレゼンだけでなく、社内での案件管理や情報共有ツールとしてもフル活用しています。具体的には、候補地を地図上に登録し、その案件を社内の誰が対応しているのか、商談がどの程度進んでいるのかといった進捗状況をメンバー間で共有しています。
以前は、状況を確認するたびに「あの案件はどこまで進んでいますか?」と担当者に個別に聞いて回る必要がありました。今は、各自がArmBoxにログインするだけで、全案件の最新ステータスを社内の誰もが一目で把握できます。クラウド上でリアルタイムに同じ情報を共有できるため、社内の無駄な確認作業やコミュニケーションが大幅に減りました。
当社は少人数の組織ですが、だからこそ情報を属人化させずに一元管理することが、チーム全体の生産性向上に直結しています。日々の社内ミーティングでも、大きなモニターにArmBoxを映し出し、メンバー全員で地図を見ながら出店戦略を議論しています。
Question 06 洗車機器の卸売事業を含め、今後の事業展開についてお聞かせください。
今後は、フランチャイズだけでなく、トンネル型洗車機の卸売事業も本格化していく予定です。
洗車機を導入いただく場合も、機械だけを販売すればよいとは考えていません。候補地の市場性を分析し、どの程度の需要が期待できるのかを説明したうえで、事業計画を作る必要があります。
そのため、卸売先への提案でも、基本的にはフランチャイズ開発と同じようにArmBoxを活用していく予定です。
同時に、群馬県で構築してきたモデルを他の地域でも再現し、全国へ広げていくことも今後の大きなテーマです。すでにエリアフランチャイズとして、鹿児島県への出店も果たしました。
実は洗車需要は、「車がどれだけ汚れやすいか」という環境要因と強く相関しています。鹿児島県は火山灰の影響で車が汚れやすいため、洗車の潜在的な需要が非常に高いエリアです。こうした当社ならではの視点と、ArmBoxで得られる人口や人流のデータを掛け合わせることで、勝ち筋のある市場を見極めていきたいと考えています。
一店舗ずつ私たちだけで全国に出店していくよりも、志を同じくする事業者様とエリア単位で展開するほうが、より速く市場を広げられると考えています。健全な競合が生まれることも歓迎しており、フランチャイズや機器卸売など多様な形を通じて、トンネル型洗車という仕組みそのものを日本に広げたい。最終的には、北海道から沖縄まで、気軽にトンネル型洗車を利用できる環境を作ることが目標です。

Question 07 今後、ArmBoxやゼンリングループに期待することはありますか?
私たちはArmBoxを、社内分析だけでなく、フランチャイズオーナー様へのプレゼンテーションにも多く使用しています。そのため、今後はプレゼンテーションに特化した表示や、分析結果をより視覚的に伝えられるダッシュボードのような機能があると、さらに説得力が高まると思います。
また、AIの活用にも期待しています。候補地の住所を入力すると、周辺人口、人流、既存店との重複などをAIが分析し、出店判断に必要な情報を自動的に整理してくれる。そうした時代は、すぐそこまで来ていると感じています。ゼンリングループが保有する地図や位置情報データとAIを組み合わせることで、これまで以上に直感的で、生産性の高い店舗開発ができるようになることを期待しています。
Question 08 最後に、ArmBoxの導入を検討している企業様へメッセージをお願いします。
店舗開発や営業において、直感的な判断だけに依存することに課題を感じている企業には、ArmBoxが向いていると思います。
データを集め、編集し、資料にまとめる作業は必要ですが、非常に手間がかかります。そうした作業の生産性を上げ、本来考えるべきことや、相手との対話に時間を使えるようにすることが重要です。特に、店舗の出店候補地を選定している企業や、商圏データを使って顧客に提案する営業組織にとっては、使いやすいツールだと思います。
本日は貴重なお話をありがとうございました。
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