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ArmBox 導入事例インタビュー イオンペット株式会社様|ゼンリンマーケティングソリューションズ

ArmBox 導入事例インタビュー イオンペット株式会社様

分散していた出店判断を、ひとつの画面へ。
会議中の「持ち帰ります」をなくし、攻めと守りの出店戦略を加速するクラウド型GIS

店舗外観写真
イオンペット株式会社のロゴ

イオンペット株式会社

全国に約200店舗を展開し、ペット用品販売、トリミング、動物病院を中心としたペット関連サービスを提供。イオングループのペット事業会社として、ショッピングセンター内店舗を中心に、地域のペットライフを支えている。

お客様プロフィール

イオンペット株式会社
開発本部 建設部
部長
梅澤 星児 様

人物写真

Question 01 まず、貴社の事業概要と、梅澤様が所属されている開発本部 建設部の役割についてお聞かせください。

イオンペットは、イオングループのペット事業会社です。全国に約200店舗を展開しており、主な事業はペット用品の販売、トリミング、動物病院の3つです。

店舗はイオンモールなどのショッピングセンター内に出店しているケースが多く、一部では路面店や他社商業施設への出店もあります。

私が所属している開発本部は、大きく開発部と建設部に分かれています。開発部は物件を探してくる部隊、建設部は見つけてきた物件に対して、実際にお店を作っていく部隊です。

ただ、実際の業務はそこまで明確に分かれているわけではありません。開発部が物件を見つけてきた後、その物件をArmBoxで分析し、「この物件ならどのようなお店が作れそうか」「商圏としてどうか」を検討する場面では、私も深く関わっています。

いまでは私自身がかなりArmBoxを使っている立場ですね。物件開発だけではなく、商品販売、トリミング、病院といった各事業のメンバーにもアカウントを開放しており、エリアマネージャー層も自店舗や周辺店舗の状況把握に活用しています。

Question 02 ペット業界ならではの店舗開発の難しさは、どのようなところにありますか?

20年前と比べると、ペット業界の競争環境は大きく変わりました。

かつてはショッピングセンターの中にペットショップが入っていること自体が珍しく、競合も今ほど多くありませんでした。しかし現在では、ショッピングセンター内にペットショップがあることは一般的になり、多くの施設ではすでに何らかのペット関連店舗が入っています。

しかも、ショッピングセンターの中にペットショップは基本的に1店舗あれば十分です。カフェやアパレルのように、同じ施設内に複数入る業態ではありません。つまり、先に入った企業が大きく有利になります。

新しいショッピングセンターの開発自体も以前ほど多くないため、現在は「新しい施設に出す」というよりも、既存施設の中でどうチャンスを見つけるかが重要になっています。

そのため、競合企業との戦いであると同時に、ショッピングセンター側に「イオンペットに入ってもらう価値がある」と感じていただくことも重要です。店舗運営の品質やブランド力、施設全体への貢献度などを含めて、総合的に提案していく必要があります。

最近では、いわば“攻め”と“守り”の両方の視点が必要になっています。新しい出店機会を取りに行く一方で、既存店の商圏を守るために、どこに出るべきか、どこを押さえるべきかを戦略的に判断することが求められています。

人物写真

Question 03 ArmBox導入前は、出店判断や分析業務にどのような課題がありましたか?

以前は、用途ごとに使うツールや依頼先が分かれていました。

たとえば、出店候補地の商圏資料を作成するために別のツールを使い、会員の分布や販促検討では別のシステムを使う。そして売上予測は外部企業に依頼する、というように分業されていました。

それぞれの仕組みが独立していたので、必要な情報を横断して見ることが難しかったです。資料を作るためのデータは取れても、既存店の比較や会員分布の確認、またその場で別の視点から見直したりするには手間がかかっていました。

特に売上予測は、外部に依頼すると1件あたり費用がかかりますし、結果が出るまでに1週間から10日ほどかかることもありました。すべての候補物件を外部に出すわけにはいかないので、どうしても「どの物件を詳しく見るか」を絞り込む必要がありました。

また、会議中に新しい論点が出たときも、以前であれば「もう一度調べます」と持ち帰るしかありませんでした。月に1回の会議で宿題になると、意思決定が次月に延びてしまうこともあります。スピード面には大きな課題がありました。

Question 04 ArmBoxへの切り替えで、最も期待していたことは何でしたか?

一番は、分散していた分析業務をひとつにまとめることでした。

物件開発、会員分析、売上予測、既存店比較など、出店判断に必要な情報が複数の仕組みに分かれていたので、それらをできるだけ一元化したいという思いがありました。

ArmBoxでは、地図上で人流データ、会員データ、既存店、候補物件、商圏情報などを重ねて見ることができます。これにより、店舗開発の担当者だけでなく、営業や各事業部のメンバーも同じ画面を見ながら議論できるようになりました。

実際に使い始めてからも、その期待値と使い方はほぼ一致しています。以前は資料作成のためにデータを集めるという色合いが強かったのですが、今はArmBoxを見ながら、その場で判断し、議論し、次のアクションを決める使い方に変わっています。

ArmBoxの画面

候補地周辺の人口や世帯構成を距離別に確認し、商圏のポテンシャルを把握。

Question 05 導入当初は、どのような分析から活用が始まったのでしょうか?

最初は、人流データを使った既存店分析から始まりました。

それまで、既存店のお客様がどこから来ているのか、実際の商圏がどのくらいなのかを手軽に把握することは難しかったです。しかしArmBoxで人流データを見られるようになり、まずはショッピングセンター周辺の人の流れや、店舗ごとの商圏感を把握できるようになりました。

その後、自社会員データをArmBoxに入れていただいたことで、活用が一気に進みました。ショッピングセンターに来ている人の流れと、実際にイオンペットを利用している会員の分布を比較できるようになったのです。

この比較は非常に大きかったです。

ショッピングセンターの人流とイオンペットの会員分布が似ていれば、その施設に来ているお客様をしっかり取り込めていると考えられます。一方で、人流はあるのに会員が少ないエリアがあれば、そこには競合店舗がある可能性が見えてきます。

つまり、単に「人が多い・少ない」を見るのではなく、「人はいるのに当社のお客様になっていない場所はどこか」を見つけられるようになりました。これは既存店の分析にも、新規出店の検討にも役立っています。

Question 06 会員データを入れたことで、各事業の見え方にも変化はありましたか?

大きく変わりました。

イオンペットには、商品販売、トリミング、動物病院という複数の事業があります。それぞれのお客様の動きは、必ずしも同じではありません。

たとえば、物販を利用している会員は広い範囲から来ている一方で、トリミングのお客様は比較的近い範囲に集中する傾向があります。ArmBoxでは、それぞれの会員データを分けて見ることができるので、事業ごとの商圏の違いが分かります。

物販のお客様は多いのに、トリミングのお客様が少ないエリアがあれば、「このエリアにはペットを飼っている方がいるはずなのに、なぜトリミングでは利用されていないのか」と考えるきっかけになります。

そこから周辺を調べると、近くにトリミングサロンや動物病院があることが分かる場合もあります。実際に競合店舗のキャンペーンやサービス内容を確認するなど、具体的なアクションにもつながっています。

1つの店舗でも、事業ごとに商圏の広がり方は違います。その違いを可視化できるようになったことで、各事業が自分たちの課題をより具体的に捉えられるようになりました。

Question 07 簡易的な売上シミュレーション機能は、どのように役立っていますか?

以前は、売上予測を外部に依頼していました。1件あたり数万円の費用がかかり、結果が出るまでに1週間から10日ほどかかっていました。

現在はArmBox上で、候補物件に対して類似店舗を抽出し、簡易的な売上シミュレーションができるようになっています。

当社の場合、ショッピングセンターの年間売上と、当社店舗の売上には一定の関係があります。そこで、既存店舗のデータ、ショッピングセンターの規模、店舗面積などをもとに、候補物件に近い条件の店舗を抽出し、売上の目安を把握しています。

以前は会議中に「この物件は、あの店舗に似ている気がする」といった感覚的な話になりがちでした。今は、類似店舗がデータとして一覧で出てくるので、「この5店舗と条件が近い」「平均するとこのくらいの売上が見込めそうだ」と、ベースデータに基づいた議論ができます。

もちろん、より精緻な売上予測が必要な場合は外部の有料分析も使います。ただ、最初の絞り込みや会議中の検討では、ArmBox上のシミュレーションで十分に方向性を掴めます。

これにより、外部依頼の件数も大きく減りました。以前は多くの候補を外部に出していましたが、今はArmBoxで一次判断を行い、精度が高まったものだけを外部に出す運用になっています。費用面でも、年間でかなりの削減につながっています。

Question 08 カニバリシミュレーションは、出店判断にどのような変化をもたらしましたか?

カニバリ、つまり既存店との商圏重複は、出店判断において非常に重要です。

以前も、既存店の近くに新規出店する場合、「おそらく2割くらい影響があるのでは」といった感覚的な議論はしていました。しかし、それが実際に何人の会員に影響するのか、どのエリアの会員が重なるのかまでは、社内で正確に出すことができませんでした。

ArmBoxのカニバリシミュレーションでは、既存店と新規候補地の商圏を重ね、会員データをもとに影響を確認できます。たとえば、新店を出した場合に、既存店の会員のうちどの程度が影響を受ける可能性があるのかを見られるようになりました。

これは、新規出店だけでなく、既存店の改装や移転を考える際にも役立ちます。

また、当社の場合、まったく知らないエリアに単独で出店するよりも、既存店との関係性を見ながら出店するケースが多くあります。だからこそ、既存店への影響を定量的に把握できることは非常に重要です。

これまで感覚で話していたことを、会員数や重複率といったデータで説明できるようになった。そこが大きな変化です。

ArmBoxの画面

複数地点の人流を比較し、商圏の重なりや既存店への影響を可視化。

Question 09 業界特化データとして、犬の飼育頭数メッシュデータも活用されています。どのような価値がありますか?

これは非常に大きな価値があります。

ペット業界では、「そのエリアにどのくらい犬がいるのか」は重要な情報です。犬の登録情報をもとに、都道府県別や一部自治体単位で犬の飼育頭数は把握できます。ただ、それを店舗商圏の単位で見ることは簡単ではありませんでした。

ArmBoxでは、犬の飼育頭数をメッシュデータとして見られるようにしていただきました。商圏内にどのくらい犬がいると推計されるのか、当社の会員数と比べてどのくらい取り込めているのかを確認できます。

たとえば、ある商圏に犬が多いにもかかわらず、当社の会員が少ない場合、「なぜ取れていないのか」という問いが生まれます。逆に、想定以上に会員が多い店舗があれば、「なぜこの店舗は強いのか」を深掘りするきっかけになります。

以前は都道府県単位では見えていたものが、店舗別・商圏別に見られるようになった。これは社内でも非常に反響がありました。

年に1回、中長期の戦略を考える会議がありますが、そこでも世帯数や犬の飼育頭数をベースに、どの都道府県やエリアに伸びしろがあるのかを検討しています。出店戦略や重点エリアを考えるうえで、重要な入口のデータになっています。

Question 10 ArmBox導入による効果を一言で表すと、何が一番大きいですか?

一番はスピードです。

自社で持っていたデータを、以前は十分に活用できていませんでした。それをArmBoxに入れていただき、カスタマイズしてもらったことで、会議中でもその場で確認できるようになりました。

月に1回、開発会議があり、役員に新規出店や既存店の状況を説明する場があります。もちろん事前に資料は作りますが、会議中にはどうしても追加の質問が出ます。

以前であれば、「もう一度調べます」と持ち帰っていました。今はArmBoxを開いて、該当店舗や周辺エリアをその場で確認できます。人流、会員分布、近隣店舗、商圏などを画面上で切り替えながら説明できるので、その場で議論がクリアになり、方向性が決まります。

資料作成の面でも効果があります。以前は物件ごとにどのような資料にするかを考える必要がありましたが、今は人流データ、会員データ、類似店比較など、説明の型ができています。

さらに、資料を作る過程で「ここは会員が空白になっている」「ここは競合の影響がありそうだ」といった気づきも得られるようになりました。資料作成が効率化しただけでなく、そこから出てくる示唆の質も高まっています。

Question 11 実際の出店戦略において、ArmBoxが役立った具体的なエピソードはありますか?

あります。

あるエリアでは、既存店が複数あり、その間に新たな物件の可能性が出てきました。従来であれば、既存店に囲まれているエリアにさらに出店するという議論は、あまり出てこなかったと思います。

しかしArmBoxで会員分布を見ると、そのエリアに空白があることが分かりました。既存店の商圏を見ても、そこに競合が入ると複数の既存店に影響が出る可能性がありました。

つまり、その物件は単なる新規出店候補ではなく、既存店を守るためにも重要な場所だったのです。

このように、ArmBoxによって「攻めの出店」だけでなく、「守りの出店」という考え方も明確になりました。競合が出てくる前に、どのエリアを押さえるべきか。既存店の商圏をどう守るべきか。そうした戦略的な議論ができるようになっています。

別のエリアでも、会員分布を見たことで、競合の影響を受けている可能性が一目で分かりました。さらに周辺の世帯数や商圏を確認すると、出店すれば新たな三角形のような商圏を形成できる可能性が見えてきました。

こうした判断は、以前であれば感覚に頼る部分が大きかったと思います。今はデータを示しながら説明できるので、社内でも納得感を持って議論できます。実際、会議でArmBoxの画面をもとに説明すると、反論が出ないくらい分かりやすい場面もあります。戦略的な仕事の進め方そのものが変わったと感じています。

人物写真

Question 12 今後、ArmBoxやゼンリングループに期待することはありますか?

今、世の中にあるデータや当社が持っているデータの中で、入れたいものはかなり入ってきたと感じています。完成度はかなり高くなってきました。

そのうえで、今後さらに期待したいのは、ペットを飼っている方の行動や購買傾向を、他のデータと掛け合わせて見られるようになることです。

たとえば、ペットを飼っている方は、ペット関連以外にどのような消費行動をしているのか。キャンプに行くのか、どのような施設を利用するのか、どのような購買傾向があるのか。そうした別のデータとクロスできると、さらに面白い分析ができると思います。

私たちはペットのことは分かりますが、ペットを飼っている方の生活全体まではまだ十分に見えていません。そこにもうひとつのキーワードが見つかると、店舗戦略だけでなく、販売戦略やサービス開発にもつながるのではないかと期待しています。

Question 13 最後に、ArmBoxの導入を検討している企業様へメッセージをお願いします。

自社の会員データを持っている会社は、ArmBoxを入れたほうがいいと思います。

市場データと自社会員データを掛け合わせることで、とにかくスピード感を持って経営判断ができるようになります。これが一番大きいです。

データを持っていても、それをすぐに見られなければ意思決定には活かせません。以前は、調べるのに時間がかかり、会議中に出た疑問は持ち帰りになることがありました。しかしArmBoxでは、その場で確認し、その場で議論できます。

出店判断や既存店分析は、タイミングが非常に重要です。月に1回の会議で宿題になってしまうと、物件のチャンスを逃すこともあります。

だからこそ、自社データを持っていて、それを出店戦略や販売戦略に活かしたい企業にとって、ArmBoxは非常に有効だと思います。データをひとつの画面に集約し、スピード感を持って判断できる。それが最大の価値だと感じています。

本日は貴重なお話をありがとうございました。

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